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レビュー
文化政策って何のため?
筆者はアーティストと経済学者という二束のわらじを履いているオランダ人。
ヨーロッパの文化政策の現状を中心に、「なぜ政府は芸術を支援するのか」を
ブルデューの文化資本論を援用したり、スロスビーの文化経済学に挑戦したりしながら
経済学者としての立場とアーティストとしての立場から語っています。
異なる立場から逆のことを言っていて混乱することもありますが、「10階から眺めてみると」
というフレーズが多く登場するように、芸術が神聖化されお金の流れに口出ししにくい
現状を冷静に捉えています。
公共部門が芸術を支援することにより、芸術の経済が例外的になる問題など、
ヨーロッパの芸術支援が元になっているため、日本ではまだそこまで到達していないよ、と
羨ましく思える一面もありますが、公共部門と芸術の関わりについて、一読の価値アリです。
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レビュー
期待以上
タイトルから、募金詐欺のウソを暴く本だと思ったのですが違いました。非常に深い内容で、買ってみてうれしい誤算でした。
募金だけではなくホワイトバンド、援助物資、NGO、NPO、はたまた電車の優先座席の話からエコバッグ、そして更にセックスボランティアに至るまでボランティアと関連あるものはすべて盛り込まれているのではないかと思えるほどの充実ぶりです。しかもそれぞれの内容は薄っぺらなものでなくボランティア参加の経験者ならではの深い考察で非常に大満足です。
かなりニュートラルなスタンスで話を進めていてボランティアの良い点も悪い点も書かれていて好感が持てます。優先座席の話なども1章を割いて書かれてあり身近なところからボランティアについて考えさせられるすばらしい良書でした。
堅苦しい内容でなくサラッとよめますので一度手にとっていただきたいと思います。
タイトルは意図的なミスリーディングか?
タイトルだけ見ると怪しい募金詐欺のバッシング本に見えるが、
実際読んでみると募金したお金の使われ方の話から、
モノの流れ、ボランティアやNPO、NGOの活動、
そしてボランティアそのものについて、
様々なデータや経験に基づいて多角的な考察がなされている。
ボランティアについていろいろと考えさせられる興味深い本。
ボランティア・リテラシー
ボランティアに縁はないけど、応援くらいはしたい。
懐に余裕があれば、募金くらいはたまにする。
そういう大多数の人にとって、一番気になるのは、
「そんでコレ、ホントに役に立ってんの?」
ということではないだろうか。
本書は、ありがちな精神論からは一歩離れた、
実効性のあるボランティアを考えるためのガイドブック。
「教えてくれる」のではなく、「考えさせてくれる」本だ。
丁寧なデータ検証と取材経験にリアリティがある。
ボランティアを考えることは、イコール、
私たちのこの社会を、少しでもマシな方向ににじり向かわせるために、
すんごく有効なことなんではないかと思った。
ボランティアへの疑問、全てお答えします。
ボランティアが、現場で自分と価値観が違う人達に関わる時、その付き合い方は、どうするのが一番いいのか?先生として上から付き合うのでもなく、横に友達としているのでもない。話のわかる先輩、或いは近所の年長者のように、当事者に対して、斜め上くらいの位置から言葉をかけ、手を差し伸ばすのが、最適なのだそうです。本書全体もこの姿勢で貫かれています。
自身でボランティアを実践し、運動の中で体験したこと、詳しい組織運営の問題。ボランティアの財政基盤と同調者を増やす困難さの問題点などなど。それらを、斜め上からの視点で丁寧に説明しています。○我々が一番手軽にやりやすい募金、○つい不用品処理の延長で考えてしまう物資支援、○なかなか実行が難しい交通機関の優先席制度の活用、○流行で色々変遷している様々なエコ運動、○一人の人間と認めることから始まる障害者への福祉活動。これらの運動が、内に持っている問題点、今後進むべき方向性。それらを、一面的ではなく、多様な意見や実態の裏まで熟知している先輩として、わかりやすく解説しています。現代日本でのボランティアの状況、課題がよくわかります。
ボランティアの問題は、実践だけではありません。現代社会の構成要素として、それをどう評価するのか、大きな問題です。右下下がりの国力。短期では回復できない少子化。容赦なく進行する地域社会の崩壊。国政・行政府の連続する不始末、当事者能力の欠如。メセナ活動をしても、所詮は市場の論理に従う企業。このような山積みされている負の条件。その中で、公的なカバー範囲からはみ出ている難問にどう対処するのか。ボランティア精神だけで解決できるのか。著者が望みをかける社会企業家がこの隙間を埋めるのか。
個人が、社会に直接相対し、政治的でない仕方で、たとえ僅かでも問題を解決してきた、ボランティア手法の延長上に、新しい試みが出てくる可能性も感じます。
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